見込み客や既存顧客に対して電話やメールなどを利用しておこなう営業手法として、インサイドセールスへの注目が高まっていますが、多くの案件数を抱えてがちなインサイドセールスは、常に顧客対応に追われるなど「つらい」と感じる人も少なくないようです。
- インサイドセールスをしているが仕事がつらい
- 仕事のやりがいを感じながら働きたい
- 解決方法や将来性について知りたい
といった方に向けて、インサイドセールスがつらい理由とやりがい、解決方法を詳しく解説します。
💡 この記事でわかること
- 1. インサイドセールスがつらい理由
- 1.1 ひとり当たりの業務量が多い
- 1.2 部署間での板挟みになりやすい
- 1.3 ノウハウがない
- 2. インサイドセールスのやりがい
- 2.1 これまで得たスキルを活かせる
- 2.2 様々なスキルを身に付けられる
- 2.3 営業活動の中枢を担う
- 2.4 柔軟な働き方を可能にする
- 2.5 お客様との関係性を築くことができる
- 3. インサイドセールスがつらいと感じるときの解決方法
- 3.1 目標を明確にする
- 3.2 コミュニケーションスキルを向上させる
- 3.3 適切なツールを利用する
- 3.4 プロセスを改善する
- 4. インサイドセールスの将来性
- まとめ
1. インサイドセールスがつらい理由
インサイドセールスはフィールドセールスと比べて「移動することもなく効率的で楽だろう」と感じる方も多いでしょう。しかし実際は、見えない部分で担当者の負担も多く、周囲の理解が得られない苦しさもあるようです。 ここでは、インサイドセールスがつらい3つの理由を紹介します。
1.1 ひとり当たりの業務量が多い
インサイドセールスは非対面で営業をおこなうため、対面営業よりも1件あたりに割く時間を短縮することができます。これはメリットでもありますが、その分、1人の担当者が抱える案件が増えることにもなります。抱える案件が多くなれば、複数の案件を同時進行させていかなければなりません。インサイドセールスに割り振られる人数が少ないことも多く、担当者ひとりにかかる負担が重くなりがちです。やみくもに営業をおこなうわけにもいきませんので、お客様に合わせたアプローチ方法の考案や、お客様情報の管理などにも膨大な時間がかかります。そのため、結果的に担当者を苦しめてしまうことがあります。
1.2 部署間での板挟みになりやすい
インサイドセールスの業務は、部署間の連携が必須です。しかし、他部署からの理解を得られず、部署間での板挟みに悩むケースも少なくありません。なぜなら、インサイドセールス自体が比較的新しい手法の営業であり、業務の大変さがあまり認知されていないからです。 インサイドセールスでは、マーケティング担当が選定してきたお客様情報を引継ぎ、アポイントを取りつけますが、ここでアポイントが取れないと、見込み客を無駄にしたという印象を持たれ、マーケティング担当との関係に亀裂が入ってしまうこともあるようです。 さらに、商談のアポイントが取れたら、フィールドセールス(対面での営業)へ内容を引き継ぎますが、その後必ずしも成約に繋がるとはかぎりません。電話やメールでのやり取りでは、お客様の温度感は分かりづらいこともあります。また、商談をおこなってきたフィールドセールスから、成約見込みの低いお客様を流してくるな、と指摘されてしまうこともあります。 このように、部署間の連携が必須であるからこそ、板挟みになってしまうつらさがあるのです。
1.3 ノウハウがない
インサイドセールスは歴史が浅い分、社内にノウハウがあまり蓄積されていないケースも多くあります。従来の対面営業は、多くの企業に十分なノウハウが蓄積されています。そのため、業務の見通しが立てやすく、お客様の対応に集中できる環境が整っています。 しかし、インサイドセールスはノウハウが蓄積されていない分、担当者自身が手探りで進めることも多いのが実情です。ノウハウの蓄積はすぐにできるものではありませんし、1人でやるのには限界があります。ノウハウがなくとも目標達成は求められるため、やりがいを見失ってしまう人もいます。担当者1人にかかる負担は相当なものであり、インサイドセールスがつらいと感じる大きな理由のひとつです。
2. インサイドセールスのやりがい
ここではインサイドセールスのやりがいを5つ紹介します。
2.1 これまで得たスキルを活かせる
業務範囲が広いため、これまで得たスキルを活かしやすい業務です。 例えば、接客や営業職の経験があれば、お客様に好印象を与える話し方と、身に付けた作法が役に立つでしょう。商品を魅力的に伝えるスキルも、インサイドセールスには欠かせません。自身の強みを惜しみなく発揮できることは、やりがいにも繋がります。 事務職の経験があれば、システムの操作やお客様情報の管理をスムーズにおこなえます。業務量が多い分、架電の時間を効率的に捻出することで、より多くのお客様へアプローチできるでしょう。
2.2 様々なスキルを身に付けられる
インサイドセールスには様々なスキルが必要となる一方で、経験の浅い人でもたくさんの案件を担当することになります。必要とされるスキルは多岐にわたり、お客様に話を聞いてもらうための「伝えるスキル」やニーズを引き出す「ヒアリングスキル」、システム操作や情報管理などの「事務的なスキル」があります。 また、他部署とうまく連携していくための「コミュニケーションスキル」を身につければ、どんな仕事でも、効率的に成果をあげることができるでしょう。 業務にあたっていく中で、自身の成長を感じる機会が多いこともやりがいといえるのではないでしょうか。
2.3 営業活動の中枢を担う
インサイドセールスは、これからの営業活動にとって軸となる中心的存在といえます。 マーケティング担当から引き継いだ情報をもとに、お客様に合ったアプローチ方法を考え、お客様との関係を築いた上で、フィールドセールスへとバトンタッチします。成果を上げていくためにも、アプローチ方法の改善を繰り返していきます。 インサイドセールスは、このサイクルの軸であり、営業活動の中枢を担う意識がやりがいへと繋がるのです。
2.4 柔軟な働き方を可能にする
インサイドセールスは、訪問営業に比べて場所や時間の制限がありません。 業務にあたって必要な設備も少なく、ほとんどの場合は電話とパソコン、Wi-Fi環境さえあれば業務が成立します。リモートワークを取り入れている企業も多いため、子育て中の人でも勤務することができます。短時間でも十分なタスク量が確保でき、長時間の勤務が難しい人でも就きやすい業務です。働き方改革の一環として、インサイドセールスを取り入れる企業も増えています。 柔軟な働き方が可能であるため、応募時のハードルも低く、企業としても人材の確保がしやすいでしょう。
2.5 お客様との関係性を築くことができる
お客様の「生の声」を聴くことができ、お客様の存在を身近に感じることができます。遠い、誰か分からない相手ではなく、関係性を深めて商品を提案できることにやりがいを感じる人もいるでしょう。そのため、お客様の存在を感じながらお仕事をしたい人にはピッタリの職種と言えます。 また、一度断られたお客様であっても、タイミングをはかって再アプローチすることで商談に繋がり、達成感とやりがいを感じる人も多いです。 お客様が気づいていないニーズを引き出し提案していくことで、お客様から感謝されることもあります。信頼関係が構築できれば、インサイドセールスが信頼できるからという理由で、自社製品・サービスを選んでいただけることもあるのです。
3. インサイドセールスがつらいと感じるときの解決方法
インサイドセールスのやりがいをご紹介してきましたが、それでも「仕事がつらい」と感じることもあるでしょう。解決方法が知りたい方は、ここで紹介するような方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。
3.1 目標を明確にする
売上目標が明確でない場合は、ストレスやプレッシャーが発生しやすくなります。 したがって、目標を明確に定め、売上目標を達成するためのステップを細かく設定することが重要です。
3.2 コミュニケーションスキルを向上させる
インサイドセールスでは、顧客とのコミュニケーションが極めて重要です。 スムーズなコミュニケーションを確保するためには、明確かつ的確な表現力や聴取力を身につけることが必要です。研修やコーチング、トレーニングなどを受けることで、コミュニケーションスキルを向上させることができます。
3.3 適切なツールを利用する
インサイドセールスには、適切なツールが必要です。 例えば、自動化されたCRMシステムや、ビデオ会議ツール、オンラインデモツールなどがあります。これらのツールを適切に活用することで、業務効率を向上させ、ストレスを軽減することができます。
3.4 プロセスを改善する
インサイドセールスのプロセスを定期的に見直し、改善することも重要です。 具体的には、リードのジェネレーションやリードの質向上、プロスペクトとのコミュニケーション方法の改善などをおこなうことで、業務の効率性を高め、ストレスを軽減することができます。
4. インサイドセールスの将来性
- オンラインで時間を有効活用できる
- 営業活動の効率化
- コストの削減と生産性向上
インサイドセールスの需要は、今後も伸びていくことが予測されます。 なぜなら、企業にとって人手不足の解消や営業の生産性を高めてくれる存在だからです。 また、対面での営業活動が主流だったのは少し前までのことであり、コロナ流行後は非対面での会話を望むお客様が増えています。 一方で、柔軟な働き方が可能となるため、働く人にもメリットがある職種と言えます。 企業とお客様、さらには働く人のニーズがマッチしたインサイドセールスは、今後もさらに普及していくと考えられます。
まとめ
今回は、インサイドセールスのつらさ、やりがいについて解説しました。 営業活動の軸となり、お客様との関係性を築けるインサイドセールスは、魅力溢れる職種です。抱える案件やタスク量は多くなりがちですが、その分達成感とやりがいを感じられるお仕事でもあります。思うような結果が出なかったとしても、ひとりで責任を抱え込みすぎず、チーム連携の強化と自らのスキルアップで成果につなげていきましょう。
🏠 楽しく働くを語るラボ ➡ ハウツー ➡ インサイドセールスはつらい?働いていてつらいと感じてしまう理由や解決策を解説
おすすめ記事
©️ Parque.Inc